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2017年5月27日 (土)

六十五 南仏の旅

 さて、幼馴染みの到来の次は、この夏のメインヴァカンス、南仏への旅である。

 当然、決まって、相棒よっちゃんと車で出発。ヨーロッパでは皆、早組、遅組と分かれてヴァカンスをとるのだが、少なくとも二、三週間、普通に一ヶ月間という人もいるくらい、ガッツリ遊ぶ。よく大家さんに、日本人はヴァカンスをほとんど取らないで仕事ばかりしていると聞くが、本当か?と訊かれた。本当である。ベルギー人たちはホントに働かない。そして合理主義である。普段も、夕方四時には帰宅ラッシュ。勤勉な日本人たちは、現地の奴らは働かなくて困る、といつもこぼしていた。

 夜中十一時、いざ、出発。カオルちゃんは寝てていいよ〜。と言われたが、そうそう寝てもいられない。何故なら高速をぶっ飛ばしている途中、オレンジ色の炎に包まれた車を目撃したからである。事故であった。向こうはスピードを出している分、事故の大きさもハンパない。真っ暗闇の中、パパと二人の子どもたちが、メラメラと炎上している車を指差して泣き叫んでいた。あの様子から言って、まだ中にママか誰かが…と考えるとゾッとした。私たちはたびたび、こうした惨事を目の当たりにした。気をつけようと、引き締まる。

 目的地のマルセイユには、ノンストップで朝九時に着いた。若かった彼の体力はすごい。けれど慣れない暑さと、不眠のために私たちはクラクラであった。マルセイユでは、あのモンテ・クリスト伯の「イフ島」へクルージングをし、サン・レミでチェックイン。大きな庭付きの、アットホームで、素晴らしく良いホテルだった。眠くて、さんざん歩き回って辛かったが、アヴィニョンで食事をとる。美味しいフレンチに満足して、その日はぐっすり眠った。

 サン・レミ・ド・プロバンスは、今思い出しても素敵なところだ。カラッと晴れ渡る青空、焼け付くような太陽、一面に咲く、ひまわり畑。パリやブリュッセルの、暗い曇り空の街から皆、太陽を求めてヴァカンスに出る気持ちがわかる。あんなところにずっと居たんじゃ、人間性まで暗くなってしまう。言っておくけど、日本から南仏に飛んでもそこまでの感動はないと思う。あの、寒くて薄暗い、北のヨーロッパ地方から行くからこその感動である。ああ、なんて開放的なんだろう!あちこちにヌーディストビーチがあるのも、うなずける。

 そして二日後にはカシスの海に行くつもりが、あいにくの曇りだったので、私たちはお決まりの突発的行動で、突然、高校時代の友人、ミキがいるニースへと方向転換するのであった。

 いざ、彼女に会えるか?カーナビもない中、道に迷って四時間半。私たちはようやく、ニースへ到着し、ミキを驚かせるべく、彼女のアパルトマンを探し出すのである。

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